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構想とテーマを決める


まず最初に、ひとつお伺いしたい事があります。
それは、「小説を考える時、まず最初に何が思い浮かびますか?」という質問です。


私の場合、最初に浮かぶのは、あるワンシーンの光景です。
それはラストシーンかも知れないし、ストーリーの途中にあるワンシーンの場合も
あります。作品によってまちまちです。

しかし、根本的な所として、まずはあるワンシーンが浮かびます。

これは、ある意味、小説を書きたいという本能(本心、情熱)から
生まれてくる、とても自然な事だと思います。

私達が何かを「これ、やりたい」と思う時は、抽象的に
「充実感を手に入れたい」とか「人からの評価を手にしたい」と思うのではなく、
あくまで自分が満足しているワンシーンをイメージして、そこに辿り着きたいと
思う事から始まると思うのですね。

理想があって、そこに辿り着くために、「今、始めよう」と思う。

そういう形だと思うのです。

ビジネスでも、夢でも、習い事でも、恋でも、そうなんじゃないかと思います。

小説でも同じように、そういう形があります。



そこから先が、問題だと思うんです。
多くの小説家志望の方が途中で(すぐに)挫折する最初の関門。

それは、「勢いで書く」だと思うんです。

これは人によります。私の友人のように、勢いで600ページを2週間で
書けてしまう方もおられます。それはある意味での才能です。

しかし、普通の方にはそれは出来ません。

「これを書きたい」と思うけれど、勢いだけでは書けない。
だから、そこに「構想」というステップが入ってきます。



-「構想」とは?-

構想というのは、とても抽象的に「何がしたいか」というステップです。
違う言葉で言えば、「テーマ」ですね。


例えば、小説を考えていて、あるワンシーンが浮かんだとします。
これはあくまでアイデアのひとつ。根っこなんですね。

そのワンシーンを「書いてみたい」と思うけれど、実際にそれが全てではない。
他にもそれに近いものを色々と書いてみたいと思っている事がほとんどです。

そのたくさんのシーンに共通するもの。
それが「テーマ」です。

「テーマ」。

色んな小説書き方本に書かれている重要なキーワードですね。
これは本当に難しい言葉だと思います。

単純に「テーマを決めなさい」と最初に言われると、これは全く機能しません。

これは間違いなく言えます。単純に「テーマを決めなさい」と言われて
決めたテーマは機能しません。

まずは自分がやりたい事がある。

それらに共通する事を、言葉にする。それが「テーマ」となります。



小説の「テーマ」というのは、とても抽象的です。
「勇気と情熱」や「切ない恋と頑張る心」や「不幸な現実に負けない強い気持ち」
のように曖昧な表現である事がほとんどです。

(わりにポジティブなキーワードを多く入れましたが、これはあくまで
 私の好みであって、文学的な作品を書く場合、この逆のキーワードが
 多くなる傾向があると思います)

「テーマ」はどんな時も極めて曖昧なものになりがちですが、
私はそれで良いと思います。逆に、曖昧である事が大切だと思います。

「テーマ」というのは、作品全体に通じるキーワードとなります。
これがあまりに具体的すぎると、当然そのキーワードに沿わないシーンが
作品中に多くなり、「脱線してる」と感じる事が多くなります。

すると、自分の書いている物に自信を持てなくなり、結果として
ふらつく事が多くなります。ここはあくまで抽象的で構いません。



自分のテーマ。


言葉にすると6文字ですが、実際に考え始めると、何年も悩む事すら
ありえる、非常に難しい内容です。

私もこれがわからないまま、2年間小説の書けない時期がありました。
しかし、これは必ず考えるべき大切なステップですので、避けないで
通ってほしいと思うのです。


「自分がこの作品で何を書きたいのか」

非常に重い内容ではありますが、是非、避けずに通って下さいね。

そして。
もし、「自分はこれを書きたい」というテーマが決まった場合。



次にまず知って頂きたい事。

それは、「テーマは義務ではない」という事です。


小説のテーマを決めるという事は、それに沿って話を書かないといけないと
思われがちな部分があります。

しかし、私個人的には、そうは思いません。
テーマというのは、あくまでも「方向性」だと思うんです。

自分がどこへ行きたいか。その方向性なんです。



例えば。
よく見かけるのが、「テーマを決めたから、それ以外のストーリーは絶対に
書かない」という創り方です。

これは、正直にNGだと思います。


テーマというのは、方向性です。

例えば、ちょっとベタですが、自分が「愛と友情」をテーマにした場合、
愛や友情のある話以外は書かない! と、その枠組みに捕らわれる方がおられます。

これは、違うと思うんです。

確かにテーマに沿うという意味では正解です。

しかし、小説というのは、とても息が長くて気の長い創作です。
内容も様々で、CMのように15秒で終わるものでもありません。
色んなストーリーを組み入れながら、全体としてひとつの方向へ
向かっているのが小説です。

もし、「自分はこのテーマの方向性へ行くんだ」と、そのテーマに
捕らわれてしまった場合、このテーマに沿わないエピソードは
ストーリーに入る事が出来ません。

しかし、よく考えてみると。

例えば「愛」というテーマを書く場合にも、裏切られるエピソードが
あるからこそ、「愛」というテーマが活きてきます。
ストーリーの最初から最後までずっと愛されて、
ただ幸せなだけのストーリーがどれ位面白いでしょうか?


…そう考えると、やっぱり違いますよね。


そう。
テーマは確かに方向性として大切なんです。

でも、それは自分が行きたい方向を忘れないため、迷った時の方位磁石に
するための物であって、それに
とらわれるためのものではないんです。

それとは反対のエピソード、例えば「愛」をテーマにした場合、「裏切り」を
入れてみる等、テーマとは逆の方向の物を入れながら、それとは関係の
ない物も入れながらも、芯としてひとつの方向に向かっている。

それがテーマなんだと思うのですね。

(ちなみに、「愛」がテーマの場合に「裏切り」等を入れる事を
 文学用語では「アンチテーゼ」と言います。少し違うという意見もあるかも
 知れませんが、およそこの理解で問題はないと思います)



今回の話で忘れないで頂きたい事をまとめてみますね。


【1】まずは、テーマを決めるという事。

【2】そして、テーマはあくまで方向性であって、それにとらわれるものではない、
という事。


まずはこの二つを忘れずに、
小説の執筆に向かって頂ければ幸いです。

とても抽象的なお話でしたが、これを知った上で書くのと
知らないで書くのとは、完成形が大きく変わってくると思います。

是非、お試しください。

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しのぶ

Author:しのぶ
「言の葉使い」ブログ版へお越しいただき、ありがとうございます。

当ブログは更新を停止し、以下の新サイトへ移行しました。
今後とも新サイトにて、どうぞよろしくお願いいたします。

<移行先> :RealCreate~小説の書き方講座~
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